過去最多の42万票余で沖縄県知事選を制した古謝玄太氏。その選挙戦をたどると、周到な準備と、これまで知られていなかった意外な一面が見えてくる。2025年には二つの「懇談グループ」を立ち上げ、沖縄経済界の重鎮や若手経営者らとのネットワークを構築。地域ごとに作り分けた法定ビラや、SNS時代を意識した独自のイメージ戦略、さらには2年前に選挙ソングを自ら作詞し、レコーディングで歌っていた――。
知事選へ布石?二つの「懇談グループ」の存在
古謝氏は2022年の参院選落選後、ほどなくして関係者によると、二つの「懇談グループ」を2025年に立ち上げた。一つは沖縄経済界の重鎮らを束ねるグループで、もう一つは若手経営者らによるグループだという。
約200人を束ねるリーダーは、古謝氏と同じ東京大学出身の社長とされる。このネットワーク構築が、知事選に向けた布石となった可能性がある。
「のぼり増やしたほうが」中高年の声に古謝氏は…
選挙戦では、中高年の支持者から「のぼりを増やしたほうがいい」といった声が上がった。しかし古謝氏は、SNS時代を意識した独自のイメージ戦略を貫いたとみられる。
また、大型ビジョンを使った政策発表を行い、そのスタイルを「ジョブズみたい」と評する声もあった。
4年前の後悔から作詞 自ら歌いレコーディングも
古謝氏は4年前の選挙での後悔から、2年前に選挙ソングを自ら作詞し、レコーディングで歌っていたことが明らかになった。その歌詞には早くも「県民所得向上」という言葉が盛り込まれている。
選挙戦を間近で追った記者たちによる座談会では、古謝氏の人物像と圧勝の舞台裏が語り尽くされた。出席者は又吉俊充、山城響、東江郁香、松田駿太、田中青葉の各記者で、編集は篠原知恵氏が担当した。
古謝氏の作詞によるオリジナル曲の歌詞全文も公開されており、その戦略の一端をうかがい知ることができる。