太平洋戦争中にフィリピンで亡くなった家族らを供養する「ダバオ慰霊と交流の旅」(主催・県ダバオ会)が22日、フィリピン・ミンダナオ島のダバオへ向けて那覇空港から出発した。今回で58回目の慰霊の旅となる。10~90代の遺族ら33人が参加し、旧日本人ミンタル墓地の「沖縄の塔」前の法要慰霊追悼式などに参加する。
戦後81年、遺族の高齢化進む
戦後81年が経過し、遺族の高齢化も進んでいる。参加者からは「生きている間は訪問したい」との声も上がった。最高齢の参加者は宮城照子さん(95)。ダバオで両親ときょうだい6人を亡くした。妹が生きている可能性もあるが、戸籍がなく所在や名前などが不明で今でも会えないままだという。
子や孫らを伴い、参加する人の姿も多く見られた。仲里利江子さん(56)は初参加。父と弟、妹を亡くした母の安里初枝さん(89)に同行する。「母から話は聞いていたが、生まれ育った場所に実際に行って見てみたい。ダバオへの思いも知りたい」と話した。
結団式で出発を報告
22日午前、那覇空港国際線ターミナルで結団式が開かれ、県議会の上原章副議長や県関係者が見送りに駆けつけた。ダバオ会の上原清顧問は「現地の皆さんとの交流も深めながら、有意義な慰霊旅行としたい」とあいさつし、県遺族連合会の與那覇朝輝副会長は追悼文や供え物をダバオ会に託し、「熱中症などに気をつけて」と送り出した。
参加者らは現地の日系人学校などを訪問し、タモガン避難地やドブガン墓地などで焼香もする予定。帰沖は27日夜。(小原陽奈、長嶺晃太朗)