那覇地裁(片瀬亮裁判長)は17日、里親委託の解除を巡り沖縄県の対応が違法だったとして、那覇市の元里親夫妻が県に計300万円の損害賠償を求めた訴訟で、請求を棄却した。
訴状によると、児童相談所(児相)は2016年夏に児童を夫妻に里親委託した。2021年2月、児相は実親が子どもを引き渡すよう求めていると夫妻に伝え、同年3月以降、生みの親の存在を伝える「真実告知」を求めるようになった。夫妻側は児童の特性を理由に告知時期の調整を要望したが、児相は応じず、実親が委託の同意を撤回したとして、2022年1月に夫妻の委託を解除した。
外部有識者の調査報告書
里親委託解除を巡っては、外部有識者による調査委員会が設置され、2023年2月に最終的な報告書がまとめられた。本紙が情報公開請求で入手した報告書の部分開示版では、児相が県外で暮らす実親側の環境を考慮せず、児童を実親に戻そうとしていたことが判明。児相の経過記録に、夫妻がとっていた音声データと異なる「操作的な記述」が複数あったことも指摘している。
判決の内容
那覇地裁は17日の判決で、元里親夫妻の請求を棄却した。夫妻は委託措置の解除までの県の対応が違法だったと主張していたが、裁判所はこの主張を認めなかった。