沖縄タイムス社がTikTokで公開中のショートドラマ「読まない男。」が話題を呼んでいる。「新聞と弟子は取らない」と断言する佐久川流太鼓家元の佐久川富男氏(FECオフィス、知念だしんいちろう)を新聞社が主演に抜てきしたことが注目を集めた。佐久川氏とドラマの制作委員会に、撮影のきっかけや公開後の反響を聞いた。
逆張りの発想から生まれた企画
企画のきっかけについて、制作委員会の平良吉弥氏は「4月に佐久川氏が人気ローカルバラエティー番組で『弟子は取らない!新聞も取らない!』と言い放ったギャグ」と説明。社内はざわついたが、「せっかくなのでギャグとして笑ってもらえるうちに『読まない男』を主人公にして新聞社のプロモーションをやってしまおうと、逆張りの発想で生まれた企画」と語った。
ドラマの内容について、制作委員会の宮城由江氏は「若い世代に笑いで新聞の存在を伝えたいと、社内有志で制作委員会を発足」したと説明。「特に『紙』の新聞に触れることが少ない世代向けの企画として、新聞紙のある生活を全8話のショートドラマにした」という。読まない男・佐久川氏が「本当は読んでいるのではないか」という疑惑を、ドキュメンタリー風コメディーとして描いた。
配信結果と佐久川氏の本音
配信結果について宮城氏は「県内のTikTokユーザー(20代以上)向けに広告として25日間配信。結果、23万インプレッション(表示回数)、8.8万人にリーチした」と報告。「紙が届かない層と出会う機会をつくった」と手応えを語った。
主演を務めた感想を佐久川氏は「そもそもなぜ自分にオファーが来たのかわからないが、求められたので応えた。最初から最後まで、意味がわからないまま撮影が進んだ」と振り返る。「公開後の反響は相当あった。太鼓仲間や飲み屋さんでも声をかけられた」という。
本当に新聞を読んでいないのかとの問いには、「本当は県内2紙、沖縄タイムスも琉球新報も購読している。新聞を読まないということでオファーがあったので、言い出せなかった」と告白。「これ以上は弟子も新聞も取らない」という発言を誤解されたわけだが、結果として富男の魅力でドラマが話題となったのだから、よかったのではないかと語った。
今後の夢は「おばあタイムス」掲載
新聞をもっと読んでもらうための提案を聞かれると、佐久川氏は「太鼓はたたくんじゃない、打つもの。もっと富男を紙面に出せば、読者の心を打てるんじゃない?護得久栄昇はたたいて構わないよ」とジョークを交えて応じた。
今後の活動予定については「護得久栄昇みたいにチャラチャラしたくないけど、おばあタイムスに載るのが夢。夢に向かって、太鼓を打つ、打夢!」と意気込みを語った。