帝国データバンクによると、10月に値上げが予定されている飲食料品は3153品目に上る。酒税改正に伴う発泡酒や第三のビールの値上がりに加え、調味料や加工食品など生活に身近な品が目立つ。
2年連続で2万品超え
10月の3153品目は、9月の約5千品目に続く「値上げラッシュ」だ。2026年1年間では、判明しているだけで2万187品目に達し、2年連続で2万品を超える見通し。中東情勢に端を発した原油高による原材料費の上昇や人件費アップ、円安などが影響している。
電気・ガス補助終了で家計直撃
このタイミングで、政府が家計負担軽減のために取り組んできた電気・ガス代の補助が終了した。託送料金の引き上げも重なり、沖縄電力は11月請求分から1578円の値上がりになると発表。標準家庭モデルでは月額1万752円となり、1万円を超えるのは初めてだ。
秋分を過ぎたとはいえ、沖縄ではまだエアコンの出番は多い。節約にも限界があり、「これ以上何を切り詰めればいいのか」といった悲鳴のような声も聞こえる。
県民の切実な声と知事の公約
昨年実施された県の「沖縄こども調査」では、高校生の保護者の3人に1人が「食料が買えなかった経験があった」と答えている。物価高の中で行われた先月の知事選の出口調査では、投票で重視した政策に「経済の活性化」を挙げた人が約半数に上った。
古謝玄太知事は就任会見で「歴史的な物価高による生活苦への対策は急務」「補正予算を含め対策を急ぎたい」と語った。知事選の公約にはエネルギー価格の低減、クーポンによる積極的な給付の実施なども記されていた。
臨時国会での論戦と財源問題
臨時国会が5日召集され、高市早苗首相が重視する飲食料品の消費税減税を中心に論戦が展開される見通しだ。だが来年4月からの減税では物価高対策の即効性を欠く。価格は思うように下がらないといった指摘もある。最大の問題は10兆円にも上る財源の確保があいまいにされている点だ。
減税は注目度が高い政策だが、財源先送りは無責任である。物価高騰の影響は低所得者ほど大きい。政治に求められるのは「必要な人に必要な支援を届ける」、希望につながる政策である。