那覇市に自社ビルを構える都市建築設計の社員食堂は、最上階の6階にある。正午になると、2~5階の各フロアで働く32人が続々と集まり、にぎわいを見せる。
新社屋移転を機に社員食堂を導入
2020年に新社屋を新築移転した際、当時社長だった野原勉会長が一念発起し、社員食堂の導入を決めた。建築士が多い職場では、一人一人に作業ブースが割り当てられている。移転前は、パソコン画面に向かって集中して作業する職員たちが、昼食もブースにこもって一人で食べていたという。
現社長の野原康大さん(43)は「社員同士でコミュニケーションを取る機会を設けたいと考えたようだ」と振り返る。会話が弾むようにと、眺望の良い最上階のフロアすべてを社員食堂とした。
プロの料理人が作るできたての料理
厨房まで造り、コンロや冷蔵庫は業務用を設置。調理器具も新品をそろえてこだわった。野原社長は「せっかくだから、プロの料理人が作るできたてを食べてもらって活力にもつなげる狙いがあった」と話す。
健康への気遣いから、サラダは必須で、メイン料理とは別に必ず副菜とカレーを付け、野菜をふんだんに扱う。料理人の平良真さん(52)は「これだけ注文が多いと、プロとしてやる気が出る」と意気込む。
ビュッフェ形式でおかわり自由
この日のメニューは、スペアリブのトマトソース煮込み、野菜サラダ、トマトとアボカドのマリネ、ニラ玉、キャベツのコンビーフ炒め、カレーと、おかずだけで6種類。ゆし豆腐のすまし汁とご飯がついてくる。ビュッフェ形式で取り放題、余っていればおかわりもできる。
設計部の徳森温星さん(22)はご飯をおかわり。「ついつい食べ過ぎてしまうので、訪れる回数を調整している」と苦笑いする。毎日通うという設計部長の並里時子さん(54)は「副菜の種類が豊富でいつも満足。これだけの野菜が食べられるのはありがたい」と話す。
野原社長も食事を共にする。「ここ数年は新卒社員の入社も増えており、世代を超えた交流ができている」と満足げだ。おいしい料理がコミュニケーション促進に一役買っている。