2016年に起きた米軍属による女性殺害事件を機に政府が発足させた「沖縄・地域安全パトロール隊」(通称・青パト)は、事業開始から10年が経過した。最大で年8億円超の予算を投じながら、一般泥酔者の対応が多くを占め、隊員が県警に寄せた米軍関係の通報は10年間で20件のみ。米軍犯罪の抑止効果を疑問視する声は根強い。(社会部・小島弘之、西口優子)
発足の経緯と活動実態
16年4月28日夜、元米海兵隊員で軍属だった男が那覇市で女性を殺害する事件が発生。この事件を機に、政府は沖縄県内でのパトロール活動を強化するため、青色回転灯を装備した車両による巡回を行う「沖縄・地域安全パトロール隊」を発足させた。
隊は那覇市など県内各地で活動し、夜間を中心にパトロールを実施。しかし、その活動内容は一般泥酔者の対応が多くを占めているという。
通報件数と予算の乖離
隊員が県警に寄せた米軍関係の通報は、事業開始からの10年間でわずか20件にとどまる。一方で、予算は最大で年間8億円を超える規模に上っており、費用対効果や米軍犯罪の抑止効果に対して疑問の声が上がっている。
関係者からは「青パト」の活動が実際の抑止につながっているのか、検証が必要だとの指摘も出ている。