昨年秋、うるま市で開かれた「豚の鳴き声コンテスト」。「フガッ、フガッ」「ンゴー!」と子どもたちが得意げに鼻を鳴らす様子をニュースで見て、思わず吹き出してしまった。戦後の沖縄を支援しようとハワイのウチナーンチュが送った豚が、同市のホワイトビーチに到着したことにちなんだ企画だという。
人前で豚の鳴きまねができる思い切りの良さがまぶしい。大人になると、どうにも恥ずかしさが先に立ってこうはいかない。ところが数日後、わけあって録音した自分のいびきを聞いてガク然とした。一片の恥じらいもなく、コンテストを勝ち抜きそうな重低音を響かせていたのだ。
「重症」の宣告と消えゆく笑顔
会社で仮眠を取ることもあるが、もし知らぬ間に「あなたが優勝でーす」みたいになっていたら……。穴があったら飛び込みたいくらいだ。いったい、いつからこうなってしまったんだろう。若い時はそんなことなかったはずなのに。
「いま、死にかけてた?」。たしかにここ数年、窒息感でガバッと目が覚めることがたびたびあった。その日、私は病室のベッドの上にいた。検査の結果、医師から「重症」と宣告された。睡眠時無呼吸症候群だった。
洗濯ばさみより、職場の理解を
治療にはシーパップ(CPAP)という装置を使う。寝ている間に空気を送り込み、気道をふさぐのを防ぐものだ。だが、鼻にマスクを着けて寝る姿は、どうしても不格好だ。洗濯ばさみで鼻をふさげばいびきが治まるという話を聞いたことがあるが、そんなもので勝てる睡魔ではない。
私が訴えたいのは、見た目や恥ずかしさよりも、職場の理解の大切さだ。仮眠を取ることも、治療を続けることも、周囲の支えがあってこそ成り立つ。睡眠時無呼吸症候群は決して珍しい病気ではない。いびきや日中の眠気に悩む人は、一度検査を受けてみてほしい。