台風30号の被害と31号の進路、11月も半袖の陽気に 気象予報士が解説
台風30号の被害と31号の進路、11月も半袖の陽気に

2026年10月30日(金)vol.152 先週から今週にかけて、台風30号が先島諸島を中心に接近し、大きな被害をもたらしました。気象予報士の崎濱綾子氏(株式会社ウェザーマップ)は、台風31号の進路や今後の天気について解説しています。

台風30号は先島諸島を中心に大きな被害

台風30号は10月15日(木)にマーシャル諸島近海で発生し、その後発達しながら西寄りに進み、大型で猛烈な勢力となって21日(水)にはフィリピンの東で中心気圧900ヘクトパスカル、最大風速60メートルまで発達しました。22日(木)には沖縄の南に達し、その後中心は八重山地方へと進みました。23日(金)には与那国島の南の海上で再び発達し、大型で非常に強い勢力となり、速度を落として与那国島付近から北上しました。

台風の接近に伴い、23日(金)には西表島・大原で最大瞬間風速51.7メートル(南東の風)を観測。その他各地でも40メートルを超える突風が吹き、宮古島地方、石垣島地方では23日(金)から24日(土)にかけて暴風域に入りました。

10月下旬に台風がここまで発達するのはめずらしく、宮古島地方、八重山地方を中心に負傷者が出ており、農作物の被害はここ最近で最大規模ともいわれ、多くの被害が報告されています。

台風31号も発生しており、10月30日(金)午後3時現在、非常に強い台風31号はマリアナ諸島にあって西北西へ進んでいます。今後も勢力をほぼ維持しながらしばらく西寄りに進み、11月4日(水)には日本の南の海上に進み、北寄りに進路を変える見通しです。

気象予報士が見ている情報は?

「気象予報士は何の情報を見ているの?」と聞かれることがありますが、気象現象によって様々な情報を確認しています。今年の解説のトレンドに「アンサンブル(集団)予報」というものがあります。

「アンサンブル(集団)予報」とは、数値予報の手法を利用し、ある時刻に少しずつ異なる初期値を用意して多数の予報を行い、平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて気象現象の発生を確率的に捉える手法です。この手法により、実際の進路の予測のばらつきをみることができます。

10月30日(金)時点の台風31号の「アンサンブル(集団)予報」の資料では、一部の予測では沖縄付近に進むものがあるものの、多くの予測は沖縄付近の手前で北東方向に進路変更をする傾向が見られます。この図は全てのアンサンブルメンバーを表示し、台風進路の全体的な大まかな傾向を示したものです。数値予報モデルの出力に基づくため、気象庁が発表する公式の台風予報とは異なる予測結果が含まれる場合があります。資料は、気象庁HPの「気象の専門家向け資料集」よりみることができます。

11月中旬にかけて気温は高めの予想

11月15日(日)にかけての各地の天気と気温の予想です。この先は暖かい空気に覆われやすくなる見通しで、一時的に気温の低い日はあるものの、平年のこの時期よりも気温は高めの予想です。11月6日(金)ごろにかけては、最高気温は29℃くらいまで高くなる地域もあり、半袖で十分過ごせそうです。天気は各地とも晴れたり曇ったりの日が多くなる見込みです。11月10日(火)ごろにフィリピン付近に雨のエリアが予想されているため、念のため今後の気象情報にご注意下さい。

ハロウィーンは晴れて空気乾燥 北寄りの風強まる

今週末の沖縄地方は、東シナ海を進む高気圧に覆われる予想です。そのため、沖縄地方は晴れる時間が長くなりそうです。31日(土)のハロウィーンはお出かけ日和ですが、北寄りの風が強まりますので、強風にご注意下さい。沿岸の海域では次第にうねりを伴い波がやや高くなる見込みです。

11月1日(日)に南城市で開催される「尚巴志ハーフマラソン」当日は、強い風は次第に収まる見込みです。スタート時の午前9時の天気は概ね晴れて気温は25℃を超える予想です。参加される皆さんは暑さ対策をお願いします。

崎濱氏は、休暇を利用して沖縄本島に帰省し、渡嘉敷島にも行ったことを紹介。渡嘉敷島では、先日の台風30号の影響で、宿泊先のロビーにあった新聞は10月21日(水)の日付のままでした。高速船やフェリーは順次運航を再開し、船は満席で多くの方が台風が去った後の渡嘉敷島を訪れていました。海沿いでは日差しの強さが強烈で、10月下旬の日差しもあなどれないと再確認したと述べています。

出典:www.okinawatimes.co.jp