名護市の公立名桜大学で、2025年度と2026年度の入試判定に誤りがあったことが分かった。大学入試共通テストの得点を集計処理する際のミスで、本来は合格していた受験者を不合格にしていた。対象は10人で、大学は後期からの受け入れや補償を含め、救済措置を検討するという。
集計ミスの原因と経緯
大学によると、得点集計で使用している表計算ソフト「エクセル」の計算式の設定に誤りがあった。共通テストの点数を大学独自の配点に集計する過程で、募集要項が定めた得点処理と異なる処理がなされてしまった。その結果、加算されるはずの得点が反映されなかったとしている。集計から合否判定までの確認で誤りを発見できなかったとも明らかにした。
経緯が不明な点もある。大学が集計について調査をしたところ、ミスは25年度の前期試験と後期試験、26年度の前期で起きていた。7月末に受験者とその関係者からの指摘を受けて調査し、ミスが判明した。しかし、26年度の後期の試験については、大学側がミスを把握する前に正しい計算式になっており、修正された可能性があるという。大学は調査を進める考えだ。
組織的課題と再発防止策
集計設定のミスや合否判定までの確認の段階で誤りを発見できなかったことについて大学は「組織的課題」との認識を示した。学科ごとに、データの入力や確認作業など関連する工程を1人で担当していた可能性があるという。今後は複数人による分担などで改善していく考えである。
ほかにも再発防止策として、募集要項と集計設定の事前照合や別の担当者による再計算、新たに導入する入試システムのテストの徹底など、緊急措置を取るとも表明した。調査を進め、ミスの検証結果や再発防止策を速やかに公表することが信頼回復にもつながる。
救済措置と今後の対応
対象となる受験者の中には既に別の大学に入学している人もいるという。名桜大は文部科学省に照会し、当事者の意向を確認した上で、入学を受け入れるなど救済措置を講じるとしている。当事者が他大学への入学金などを支払っている可能性もあるだろう。大学側は補償についても「誠実に対応していく」としている。急ぎ対応を取ってもらいたい。
大学入試では、毎年のように全国でミスが発生している。懸命に入試に備えてきた受験者にとって影響はあまりに大きい。追加合格などの救済措置が図られたとしても、その後の人生にも影響しかねない。精神的なショックもあるだろう。入試業務・合否判定に当たっては、緊張感を持って臨むことが各大学に求められている。
少子化にあって、選ばれる大学であるのかが問われる時代だ。何を学ぶことができるのかに加え、入試に当たって責任感を持って合否を判定できるか。受験生の目はそこにも向けられている。