宮古島市平良島尻の国立療養所「宮古南静園」で、入所者2人の印鑑と通帳を使って現金計1200万円を他人名義の口座に送金したとして、窃盗や詐欺など4件の罪に問われた同園元職員の被告(44)=宮古島市=の公判が14日、那覇地裁平良支部(山田義幸裁判官)で開かれた。検察側は「施設職員の立場を悪用した極めて狡猾な犯行」と述べ、懲役5年を求刑した。弁護側は「寛大な判決」を求めて結審し、判決は28日に言い渡される。
犯行の経緯と被告人質問
起訴状によると、被告は2025年2月から3月にかけて、交流サイト(SNS)で知り合った「キム」と名乗る人物の指示を受け、入所者の印鑑を使用して指定された口座へ計1200万円を振り込んだとされる。
被告人質問で検察側は、1回目の犯行後に警察から事情を聴かれていたことを挙げ、「正直に話せば被害は広がらなかったのでは」と追及。被告は「従わないと『キム』に嫌われると思った。ばれるのが怖かった」と答えた。
弁護側の主張
最終弁論で弁護側は「犯行はいわゆるロマンス詐欺。被告は好意につけ込まれ従属的立場にあった」と主張した。その上で、被告が服役した場合、同居する高齢の両親や子どもが不利益を被るとして、寛大な判決を求めた。
判決は28日に那覇地裁平良支部で言い渡される。