芥川賞作家の金原ひとみさんのトーク&サイン会が27日、ジュンク堂書店那覇店で開かれ、約130人が参加した。金原さんは沖縄について書いた新作の短編に込めた思いを語り、「沖縄に来ると落ち着かなく、ざわざわする。その不協和音をしっかり受け止めたい」と説明した。
沖縄特集の文芸誌出版記念で開催
このイベントは、沖縄を特集した小学館の文芸誌「GOAT meets 02」の出版記念として行われた。金原さんにとって今回が自身3度目の来県で、東京や大阪以外でのトークは珍しいという。
新作短編「You sock」に込めた思い
同誌に掲載された金原さんの短編「You sock」は、東京で生まれ育った男性と沖縄出身で東京に住む女性との恋愛を描く。両親にあいさつのため沖縄に来るが、少しずつ2人の関係がずれていくという内容だ。
金原さんは「3日間という短い沖縄滞在で取材し、何が書けるか考えた」と説明。「分かったふりをせず自分と同じフラットな存在として正面から沖縄を書いた」と述べた。
沖縄への思いを語る
さらに「沖縄で感じる落ち着かなさは、楽しむと見えなくなる。不協和音を享受することで、いいメロディーになる瞬間があるかもしれない。沖縄はそれまで通いたいと思える場所だ」と語り、人気作家の話に約130人が耳を傾けた。