美貌と名声に恵まれた映画俳優の男が、一瞬のおごりからその商売道具でもある顔をズタズタにされる。禁断の医療に手を出して再起を図るが、それは彼を更なる異形の物へと変化させる入り口でしかなかった――。映画『クレイフェイス』がシネマQで上映中だ。
抗うほどにのみ込まれていく闇
本作は、一人の男の、抗(あらが)うほどにのみ込まれていく果てのない闇を描く。苦労の末に手に入れた成功を手放すことを“仕方ない”とすっぱりあきらめることのできる人は少なかろう。ギャンブルにも似て、もしかしたら次は、次こそと、希望と絶望を繰り返しながら壊れていく男にいつしか心を寄せている。
人間の弱さと本能が残すもの
人間の弱さと、愛する者の前で強くありたいと願う本能だけが最後に残る。クレイフェイスは、バットマンシリーズに出てくるヴィランの一人だが、そのことを知らなくても十分に見応えがあると、スターシアターズの榮慶子氏はコメントしている。
『クレイフェイス』はシネマQで上映中。