将来やりたい仕事が分からないまま就職活動を始めた沖縄キリスト教学院大学英語コミュニケーション学科4年の大城綺亜莉さん(21)は、好き嫌いせず30社以上の説明会やインターンに参加し、3つの軸で志望企業を絞って外資系空港グランドハンドリング企業から内定を獲得した。
30社以上の説明会・インターンに参加
大城さんは「将来やりたいことも就きたい仕事も分からず、志望企業がありませんでした」と振り返る。大学のキャリア支援課に相談したところ、企業説明会やインターンシップに参加して自分に合った仕事を探す方法をアドバイスされた。ポイントは、好き嫌いなく幅広く受けることだった。
「何が自分に合っているのかすら分からないので、最初の段階で可能性をつぶさないようにとのことでした。正直おっくうでしたが、確かにそうだなと思い、やってみることにしました」と話す。
大学3年生の6月に合同企業説明会からスタートし、30社以上の説明会とインターンに参加した。業界を問わずに参加すると、働き方や会社の雰囲気が分かり、おのずと取捨選択できたという。
3つの軸で志望企業を4社に絞る
説明会に参加するうちに、自分の軸が見えてきた。1つ目は英語を使って働くこと。英語を学ぶ学科に通い、イギリスの大学で研修した経験から得意分野を生かしたいと考えた。2つ目は挑戦ができて自分が成長できる職場。3つ目は働く人たちの顔が見える規模の職場だ。
この3つの軸で志望企業を選び、外資系空港ハンドリング企業、外資系ホテル、外資系金融、飲料卸販売の4社に絞った。業種も業界もバラバラだが、「私なりの軸で選んだ結果なので、自信を持って受験できました」と話す。
多くの説明会に参加してよかったのは、見たことのない企業や業界を知れただけでなく、意外な働き方にも気づけたことだという。受験した4社のうち3社は外資系だが、すべて沖縄勤務を選択できた。「英語を使いながら、沖縄で働くこともできると新たに知れて本当によかったです」と語る。
面接で生きた「自分史」作成
外資系企業の試験は、エントリーシート(ES)提出後、オンラインで1次・2次面接、最終面接は那覇市内で対面で行われ、8月中旬に内定を得た。
面接はマンツーマンで1回当たり約1時間と長く、知識よりも受験生自身の考え方を深掘りする内容だった。アルバイトについて、何をしたのか、どうしてそういう行動をとったのか、その時に何を感じたかなどをどんどん聞かれたという。
大城さんは、幼少期からの思い出とその時に感じた気持ちを書き出して整理する「自分史」を作成。キャリア支援課のコンサルタントに相談して内容を充実させたことで、面接やESで生かせた。「自分史は必ずやるべきだと思います」と話す。
キャリア支援課にほぼ毎日通う
キャリア支援課にはほぼ毎日通った。キャリアコンサルタントとの面談は1週間に3回と決まっているが、そうでなくても顔を出して雑談したり、軽い質問をしたりしていた。毎日通うことで、新しい求人情報や最新の就活の傾向を得られたという。
1社目の受験で落ちたときもキャリア支援課に助けられた。「初めての試験だったので、そうとうへこみましたが、キャリ課に相談に行くと、頑張れって励ます前に、その時の私の気持ちを聞いてくれてとても救われました」と振り返る。気持ちを整理した後、面接で良かった点を一緒に振り返り、改善点を洗い出したことで「次はいける」と自信がついたという。
後輩へのアドバイス
大城さんは「就活は誰もが初めてで分からないことだらけ。でもそれが当たり前なので、自分1人で解決しない方がよいです。多くの人に関わったり、頼ったりできるかがカギだと思います」と話す。
キャリア支援課のほか、親やきょうだい、バイトの先輩といった周りの大人たちに頼った。「意外とみんな想像以上に優しくて、応援してくれるので勇気ももらえました」と語る。
さらに「自分の枠を勝手に狭めないで。まさか外資系空港ハンドリング企業に合格するとは思っていませんでした。先入観にとらわれず、さまざまな企業の説明会に参加し、自分の考えを信じて受験したからだと思います。まっさらな気持ちで就活を始めることで、自分の可能性が広がると思います」と後輩にエールを送った。