那覇市のホテルで女性が殺害され、在沖米海兵隊員の男が強盗殺人容疑で逮捕された事件を巡り、SNSなどで被害女性に対する中傷が相次いでいる。犯罪被害者支援に詳しい村上尚子弁護士は、被害者に落ち度はないと強調した上で「情報を安易に拡散させる行為は、女性への二次被害につながりかねないと認識する必要がある」と警鐘を鳴らした。
事件の経緯と容疑者の逮捕
事件は3日未明に発生。県警は4日、米軍普天間飛行場所属の海兵隊上等兵の男(20)を強盗殺人容疑で逮捕した。県警によると、容疑を否認している。
SNSで相次ぐ中傷と遺族の訴え
事件後、SNSなどでは、まるで被害者に責任があるかのような中傷も多く投稿されている。女性の家族は4日、県警を通じて「私たち家族をそっとしておいてください」などとするコメントを発表。6日には、遺族の代理人弁護士が「遺族らは深い悲しみとショックを受けており、取材にお答えすることが困難な状況にある」とし、報道各社に遺族らへの取材を控えるよう求めた。
識者の指摘と知事の見解
女性への中傷が激しくなっている状況について、村上弁護士は「被害者は亡くなっていて、言い分を話すことができない。事件の背景や個人的な情報を臆測で語って拡散させるのは、最たる二次加害だ」と語る。閲覧数を稼ぐ目的で不正確な情報や画像をネットに上げるケースも見られるとし「出す方も問題だが、安易に拡散してしまうと加害に加担することになる」と警鐘を鳴らす。
古謝玄太知事は6日、報道陣から女性への中傷についての見解を問われ「事実関係について詳細を把握していないが、人が殺されることに対して、落ち度も何もあったものではない。慎んでいただきたい」と話した。
報道各社に対しても「被害者や遺族が自らの意思で発信したいという場合であれば構わないが、そうでない場合、基本的には被害者情報の報道は控えるべきだ。被害者の名前を報道すべきかどうかも、遺族の意向を尊重するのが望ましい」と述べた。